不動産ローンの注意点
不動産購入時にはローンを活用することが一般的です。
ローンについての知識が浅いと思わぬ損失を被ることもあります。
100億円の土地建物を購入するとしましょう。
このうち、ローンでいくらくらいまで借りることが可能だと思いますか?
もちろん、理論上は100億円ですが、ではどのように借り入れの限界を考えればよいでしょう?
例えば、年間のローンの返済額が6億円だとしましょう。
そのためには、その土地建物が生み出す年間収益が6億円以上じゃないと赤字ですよね?
もし年間収益が7億円なら、100億円全額の借り入れに対する年間返済額が7億円以下なら、全額借入しても収支上問題ありません。
もし年間の収益が4億円ならどうでしょう?
返済額は年間4億円以下じゃないと赤字になってしまいます。年間返済額が4億円なら、20年の返済期間ならローンの金額は80億円くらいしか借り入れることができません。
年間の収益が10億円なら、返済額は10億円まで問題ありません。返済期間が20年だったら総額で200億円借りられる計算になりますが、銀行はそこまでのオーバーローンはさせないでしょうから、返済期間を伸ばして、返済額を減らす方向にいくのでしょう。
この年間収益と返済額の比率のことをDSCRといいます。デットサービスカバレッジレシオといいます。キャッシュフローベースの話ですが、このDSCRが1を切ると返済額のほうが多くなるため、赤字というかデフォルトになります。
覚えておくとローンのとき一つ豆知識になります。