整地費用はいくら?不動産売買の実務
とある商業用地の買収案件に関わっているのですが、単なる不動産売買の域を超えて、建築方面の知識も要求されているのでとてもエキサイティングな仕事になっています。
地方都市の山間部でとある商業施設の建築の計画があり、事業用地として荒地の購入をオーナーが検討しているのですが、その荒地の整地費用はいくらくらいかかるのかがとても重要なのです。
不動産屋としては交通の条件がいい土地を売った・買ったで商売をしますが、そのような商業施設は、①実際にお客さんがどれだけ来るのかの需要予測、②それを基にした収益性試算、③逆算によって求められる最大コスト金額、を算出して計画が進行します。
最大コスト金額には土地の売買金額や建築金額が含まれます。建物の建築金額は全国どこでも対して差がなく、土地の売買金額も法定価格を参考に決められますが、実際にその土地を使えるようにする整地作業がどれだけコストがかかるのかを見極めるのが難しいのです。
最近では復興特需やオリンピック特需などで建築会社が非常に多忙となっており、リニア新幹線の談合問題でコンプラ関係に人手が取られているせいもあって、なかなか整地の見積もりをしてくれる企業が少ないのが現状です。
そんな中でも、大手ゼネコン出身者が起業した設計コンサルタント会社とご縁があり、その会社に整地金額を見積もってもらいました。
ある程度妥当な金額がでれば計画に支障はないのですが、なんと、予想の2倍の金額が提示されたのです。緑地や林地保全、排水計画などでかなりの予算が取られるとのこと。
ここからしばらくは整地作業のコストを減らすためにどのような手段があるのかを関係者で頭を悩ますことになりそうです。どうなることやら