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【不動産七不思議 その2】その良物件、なぜ不動産屋が買わないのか?

「駅から徒歩圏内、バス停も歩いて20秒のところにあります。コンビニもス―パーも近いのに昼も夜も静かで、こんなにいい物件がこんなお手頃な価格で売りに出されるなんてめったにありませんよ?」

 

 

不動産屋さんがこのようなセリフを言うシーン、見たことありますよね?

 

実際に不動産投資をするために不動産屋と一緒に物件見学しにいったことがある人たちは、「なぜそんなにいい物件なのに自分で買わないんだろう」と思ったことがあるのではないでしょうか?

 

「そんなにいい物件なら自分で買えばいいでしょ?なんで見ず知らずの私なんかに親切に教えてくれるの??」と疑問に思うはずです。

 

 

なぜ不動産屋の社員はその良物件を買わないのか?

 

不動産屋さんにそんな質問をしても、普通はまともに答えてくれません。しかし、不動産会社を興した今、わかることがあります。

 

それは、不動産屋といえども、単なるサラリーマンであり、リスクを嫌う人種であるということです。

 

 

小池百合子さんが自民党を離党して都民ファーストの会の代表になったとき、小泉進次郎さんがこう言っていました。

 

「政治家には戦うタイプと戦わないタイプがあると思うんです。私が好きなのは戦うタイプ。自民党時代はお世話になりました。」

 

これはまさに不動産屋にもあてはまるのですが、不動産屋には買うタイプと買わないタイプがいるんです。

 

会社でいうと、賃貸仲介専門か売買仲介専門か、というくらい違うタイプ分けです。

 

さらに言うと、仲介専門か、デベロッパーか、というくらい違います。

 

 

エイブルのように賃貸仲介を中心にやっている不動産屋もあれば、FJネクストのようにガーラマンションシリーズを建設して売買している不動産屋さんもあります。ボロボロの物件を購入してリフォームして高値で売却する不動産屋さんもいます。

 

 

 

買うタイプの不動産屋はなぜその良物件を買わないのか?

 

さまざまな不動産屋さんがいることがわかりましたが、では、次に疑問があがるのは、投資用マンションを買うタイプの不動産屋さんは、なぜ良物件を顧客に紹介するのか、という点です。

 

世の中には投資用不動産を買ったり売ったりしている不動産屋さんやその社員がいることはまちがいありません。スターマイカという会社はマンションを売ったり買ったりしています。同じように不動産会社の社員の中にも、売ったり買ったりしている人がいます。

 

これについても、実はさらにその中でタイプ分けがあるのです!

 

たとえば、地方物件築古1棟丸ごとの物件しか買わない人、東京都心のワンルームマンションしか買わない人、賃貸中のファミリー向けマンションしか買わない人などなど、私が知っているだけでもかなりの「流派」が存在しています。

 

そういう人たちからすると、自分の「流派」では買わない物件については、いくら条件が良くても、自分では買わないで、お客さんにご紹介するのです。

 

きっと、良物件をあなたに紹介してくれる不動産屋はその物件を買う「流派」ではなかったのでしょう。

 

 

不動産屋さんとガチンコで物件競合して勝てるのか?

 

「流派」の存在がわかったら、次に浮かぶ疑問は、あなたが買おうと思っている不動産を、同じタイプの不動産を買う「流派」に属している不動産屋と買うのを争ったとき、あなたは果たして勝てるのか?というものです。

 

つまり、客である自分が、不動産屋さんと同じ物件を競って買うことができるのか?ということです。

 

「そんなにいい物件なら自分で買えばいいじゃないですか?」と言った瞬間、「実は私も欲しいと思ってたんです。買っちゃっていいんですか?」というシーンに遭遇した感じですね。

 

 

これ、正直、勝てないと思います。不動産屋同士で競っても勝てない場合があります。

 

 

まず資金の問題。

 

手付金を払うスピードが物凄く早いです。常に現金を家にストックしているので、当日現金払いをしてきます。

 

 

次に情報の問題。

 

売り物件の情報が一番最初に入るのは不動産屋自身です。そこでいい物件だと判明したらそもそもお客さんに紹介しないです。自分で買っちゃいます。

 

 

情報の上流にいる不動産屋さんが現金即日手付を打ってしまうともはや鬼に金棒です。

 

なので、あなたのもとにいい物件が現れたら、それはその物件情報があなたの手元に来るまでに、違うタイプ・違う流派の人たちのお眼鏡の脇をすり抜けて奇跡的に届いた本当に価値ある物件である可能性が高いです。もちろん何かしらイワクつきな可能性もありますが、重要事項告知義務がありますから、それでも特に問題なさそうなら、買う価値があるかもしれません。

 

そして、そんな価値ある物件を買わなかったとしたら、あなた自身が「買わないタイプ」か「別の流派」の人間だったということになるのではないでしょうか?