家は買う派?借りる派? 持ち家VS賃貸を宅建士が考える
不動産屋を開業したよと周りに挨拶しにいくと、結構聞かれるのが、家は買ったほうがいいのか?賃貸のほうがいいのか?という質問です。
特にマイホーム購入を検討している子育て世代からの質問が多く、今は賃貸だけど将来的には買いたいなと思っている人達ですね。
賃貸と購入の両方のメリット・デメリットを考えてみましょう。
まずは賃貸
メリット:
①急な転勤があっても契約解除して新しい赴任地でまた借りればいい
②気に入った土地があったらそこにすぐに引っ越しができる
③子供が生まれたり、車を買ったりなどのライフイベントに合わせて広い家や駐車場つきの家など好きなタイミングで引っ越しできる。
デメリット:
①一生家賃を払い続けなければいけない
②家賃を払っても得るものがない
③隣の住人が変な人だと近所トラブルなどが起きる
づづいて持ち家派
メリット:
①買うと「一家の主」感がでる
②庭などで家庭菜園やバーベキューも気軽にできる
③リフォームも好きにできて間取りを変更できる
デメリット:
①ローンの支払いのうち元本は7割くらいで利息の返済が多い
②固定資産税や修繕費、庭の手入れなどは全て自分負担
③転職や業績悪化などで給料が減ってもローンは返済しないといけない
メリット・デメリット以外にも、お金の支払いを40年分シミュレーションして比較しているファイナンシャルプランナーの方もいるようです。購入派は頭金でかなりの金額を支払わないといけなくて、金利や税金などもあるため、総支払い金額としては賃貸派のほうが少なくて済むということでした。
また、最近では都営住宅など自治体運営のアパートはとても安く新築物件もあるため、家を買うのと同じ効用をより安い値段で受けられるようになってきているのも事実です。URとか安いアパートありますもんね。
こうしてみると賃貸派のほうがよさそうな気がしてきますね。
ただ、私としては購入をお勧めします。というのも、あなた自身が生きている間だけで考えれば確かに賃貸派のほうがいいです。それは私も同意します。
しかし、もしあなたにお子さんがいた場合は、ローンを返し終わった実家を遺産として相続できるというのはとてもうれしいことだと思います。賃貸派なら家賃を払うだけ払っても最後に自分のものにはなりませんからね。ほぼ無料で実家を相続できれば、お子さんはその家を貸して家賃収入を得つつ、その家を担保に入れてお金を銀行から借りて、自分の家を買うためにも活用できます。いっそのこと売却してしまえば、少しかもしれませんが、まとまったお金になると思います。自分の世代だけで考えずに子供の世代、孫の世代も視野に入れると考え方が変わってくるのではないでしょうか。
また、その場合は田舎の家よりもやはり都心に家を買ったほうが値崩れはしないでしょうね。
ということで私は条件付きですが購入をお勧めします。車は不動産ほど価値が続かないので買いませんが、土地や建物はとても担保価値があるためお薦めです。