28歳満点宅建士が不動産会社を開業する実況中継

宅建実務試験満点の宅建士がインターネット不動産会社を起業!

とある不動産屋の1日

不動産会社を開業・起業するためには、ライバルであるほかの不動産会社のことをよく調べなくてはいけません。そうは言っても不動産屋さんが一日なにをしているのかはネットにはあまり書かれていません。不動産屋はネットが苦手なのでブログを毎日書いたりはしないからです。

 

 

そこで近所にある知り合いの不動産屋が何をしているのか調査インタビューしてみました。主人公は社長の中島さん(68歳)。

 

 

東京都23区にある某不動産屋(町の不動産屋・黄色いヒサシが目印)の1日

 

朝、9時に出社。前日からのFAXに目を通す。物件の紹介だったり、事務用品の営業だったり様々。お茶を入れながら社員の出社を待つ。

 

9時半、社員が出社する。不動産屋というのは3~5名程度の社員しかいないのが多く、みんな高齢化してきている。階段がつらいだとか、朝は血圧を測ったら今日は低かったとか健康ネタが大半。

 

そうこうしているうちに10時になり、シャッターを開ける。目の前の通りを歩いている買い物客や配送業者はだいたい顔なじみ。

 

 

11時くらいに店頭のマイ速を見ている若いカップルがいる。新聞を読みながら横目でチラ見する。すぐいなくなる。「最近は北朝鮮情勢が動いているらしい。グアムにミサイルが落ちるのか。そいうえば若いころはグアムによく行ったなあ。最近はもっぱらバンコクばかりだ。そういえばバンコクラムちゃん(ホステス)は元気にしてるかなあ。ちょっとメールしてみよう。ネネちゃんもいたな、ネネにもメールしよう」とお茶を一杯飲む。

 

 

11時半くらいにラムちゃんから返信があります。たどたどしい日本語ですが、どうやらお母さまが病気になったようで入院費が必要らしい。お金がかかるというラムの話は無視して、ネネちゃんからのメールに返信します。

 

 

12時になると社員が弁当を食べ始めます。社長の丸高さんは「ちょっと会合に行ってくる」と会社を後にします。会合というのは不動産業界の情報交換をする場ではなく、地元の中小企業の社長が1週間に1回集まって、おいしいランチを食べる会のことです。バンコクのキャバクラの情報交換がメインです。お昼は鰻と日本酒。

 

13時半ころになると最近のバンコク情勢が手に取るようにわかってきました。精肉店の厳さんが先月タイに行ったそうで、新規開店した店に若い子が流れてきているらしい。隣に座っていた旅行代理店の美紀ちゃん(70歳)にすかさずタイ行きのチケットを依頼します。厳さんには情報料として今晩の夕飯にとオージービーフを200グラム家に届けるようにと注文します。

 

 

ほろ酔い気分で14時頃に会社に戻ると、2組が内覧を終えて事務所で契約をしていました。社員の小林が重要事項説明をしています。「いらっしゃいませ」と通りすがりに挨拶をして、事務用品会社からの営業でもらったカレンダーをその客にプレゼント。仲介手数料として7万円×2を受領。

 

 

するとすぐに電話が鳴ります。電話の主は裏のアパートの大家の中川さん。部屋が一軒空いたから募集してよ、という内容でした。広告料として1ヶ月分の5万円を入金する口座を伝え、電話を切ると、契約が終わったばかりの小林にマイ速を作っておけと命じます。

 

15時頃に事務用品の営業マンが来ます。事務用品を買うつもりは全くないのですが、いい暇つぶしになるので、話を聞くふりをしてタイに行く自慢話などたっぷりして、自己満足に浸ります。

 

 

16時になったので営業マンを追い返し、店じまいをします。シャッターを閉めて、その日の営業は終わり。社員は残った事務仕事を片づけて16時半には完全退社になります。

 

 

17時に丸高さんは自宅に帰り、一風呂あびて、18時にオージービーフを夕飯として平らげ、19時半ころに近所のキャバクラに繰り出し、散々遊んだあげく、22時頃に帰宅。今日は飲みすぎた、と68歳とは思えない元気ぶり。

 

 

 

私からすると非常に楽しそうな一日を送っているのですが、きちんと売上もあり、地域とのつながりも大切にしている部分は参考になります。

 

日本にはこのような町の不動産屋さんが山ほどあります。不動産会社だけで12.3万社あります。5万店あると言われているコンビニよりも多い計算になります。しかし、高齢化が進むと一気にこの店舗数が減少するともいわれています。社長が高齢で後継ぎも少ないからです。きちんと売上もある不動産会社がなくなってしまうことは、地域にとっても問題です。

 

社長には会長になって頂いてトップ営業はお任せしつつ実務は若い宅建士に任せて会社を存続させていくというのもいいのではないかと提案し、今後も先輩社長としていろいろ教えを乞うことにしました。

 

 

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