28歳満点宅建士が不動産会社を開業する実況中継

宅建実務試験満点の宅建士がインターネット不動産会社を起業!

不動産売却アドバイザーとは?

経営危機に陥りそうな神戸製鋼が不動産事業を売却することを検討しています。

 

 

その売却のアドバイザーとしてみずほ証券が選ばれたようです。

 

www.bloomberg.co.jp


ところでそのアドバイザーとは何をするのでしょうか?

 

 

ファイナンシャルアドバイザー(FA)について少し考えてみましょう。

 

神戸製鋼の不動産事業というのは賃料収入が売り上げの主軸だと考えられます。その場合、賃貸期間のあいだずっと賃料収入が保証されているといっても過言ではありません。つまり来年の売上や再来年の売上が予想しやすいです。経費もほぼ毎年同じ水準なので、利益などの見通しも数年先まで堅く見積もることができます。

 

しかし、賃貸契約が数年更新の場合、その先の賃料収入の見込みは立ちづらくなります。建物に空室がどれだけ発生するかもわかりませんし、景気の動向に左右されますので、売上の予想がかなり困難になります。利益の見通しも不透明です。

 

FAの仕事はそのような、見通りが立つ期間や見通しが立たない期間も含めて、20年程度先までの売上や利益を予想・逆算して、不動産事業の今の事業価値を算定するのが仕事です。その事業価値が売値につながります。

 

さらにそれ以外にも、その不動産事業を買ってくれそうな買い手候補を探して、売却の入札に参加してもらうように声をかけたりするのもFAの仕事です。証券会社は様々な顧客と関係があるのでそのネットワークを生かして買い手を探してくるのがFAの腕の見せ所です。

 

また、買い手や値段だけでなく、買い方・売り方のスキームを考えるのもFAの仕事です。どれだけ借り入れを増やすのか?株式の売買か事業承継か?などです。

 

それ以外にも買い方の商務条件の交渉も含まれます。買収資金の支払い条件や不動産事業に従事する従業員の雇用条件や会社名の変更有無、契約の継続を保証させるなど、さまざまな条件があり、その調整を売り手の代理として務めるのもFAの仕事です。

 

今後、どのように買収交渉が進むか見ものですね。